寺嫁は同居が絶対条件?別居はできない?私の実体験!嫁姑問題回避の秘訣は?

寺嫁
当寺のあじさい

こんにちは! お寺ジェンヌです。
先日、寺嫁お友達とお話ししていたら、ご結婚が決まっていた若手ご住職が
実はお話しがなくなったそうだと教えてくれました。
どうも結婚前からお寺で同居を始めたらしいのですが、
ケンカが絶えなくなり、ご結婚を白紙にされたそうです。
その話のときに住居の話になり、そうかもしれないと思ったことがあったので
今日はそのことについて書いてみます。

寺嫁は同居が絶対条件?

お寺に嫁ぐと言うことは、(お婿さんの場合もそうですが、)
お寺で夫(妻)のお家に一緒に住むと言うことが多いと思います。

そもそもお寺の責任者である『住職(じゅうしょく)』の意味自体が
「自分のお寺に住み込んで、管理や維持運営なども行う僧侶」なので
お寺に住んでいる訳です。
ご門徒さんの出入りがありますし、
ご門徒さんのお宅で亡くなった方がいらっしゃると
「枕経(まくらぎょう)」の連絡があったり、
「告げ」というお知らせの方がいらっしゃたりします。
枕経のご依頼は夜中のことも多いので、
住職がお寺に住む必要があると思います。
職場であるお寺と住居が同じ方が動きやすいからです。

しかし、言ってしまえばヨソ者の嫁(婿)がポン!と突然一緒に暮らし始める訳です。
すぐにうまく立ち回れるはずがありません。
付き合っていたときはよいところしか見えていなかったけれど
一緒に暮らし始めたら、お互いの意外な一面が見えてくることもあります。
また、寺族(じぞく:住職家族)と夫(嫁)の関係性が見えてきたりします。
基本的に寺族(じぞく)の生活は変らないので、後から入った寺嫁(寺婿)が合わせる形になります。
私が寺嫁になったばかりのころ、お寺に嫁いだということよりも、
実家と嫁ぎ先のちがいにカルチャーショックを受けました。
料理の味付け、食事のときにテレビを消す、洗濯のタイミングなど生活の全てが
「そうなんだ!」と思うことばかりでした。
慣れないことに寺嫁(寺婿)は本当に気を使って何とか溶け込もうとしますが、
失敗することも多かったです。

なので、本当であれば寺族(じぞく)も気を使って欲しかったと思いますが、
意外と気づいてくれなかったと思います。
その不満が積もり積もると結婚したばかりでも「離婚」に
繋がってしまう危険性があるのだろうと思います。

もちろん同居でうまくいっているお寺さんもあります。
寺嫁(寺婿)と寺族が尊重しあって、話し合って改善して
よい関係を作れれば同居でも何の問題もありません。
また、プライベートスペースを確保できていることも重要だと思います。
誰にも気兼ねなくリラックスできる場所は重要です。

同居の利点をあげておきます。
・ご門徒さんに合いやすい。
・子どもが生まれたときに預けやすい
・お寺の仕事が見える
・わからない点をすぐに聞ける

別居はできない?

別居しているお寺もあります。
わりと近い場所で別居している。
敷地内に離れを作ってもらい完全別居で暮らしているなどです。
この場合、住職は義理父という場合が多いです。
そうなるとお寺の仕事もあんまり手伝ったことがないという寺嫁さんもいます。

また、最近はお寺の電話をスマホに転送することもできます。
枕経の依頼電話をお寺で取る必要がないので別居して
お寺に通ってくることもできます。
ご門徒さんに携帯電話の番号を伝えている坊守さんもいらっしゃいます。
文明の理器に頼ることで別居がしやすくなっていると思います。

そもそも、一つの台所に女が2人いることが争いの原因となる気がします。
これはお寺でも一般家庭でも同じでしょう。
そうであれば割り切って、別居をすることもよいかもしれません。
いずれは同居するにせよ、若いうちは別居した方が
嫁姑、お互いのためなような気がします。
小姑が遊びに来ても気になりません。
一緒にいる時間が長いと、嫌な点も目につきがち!
適度な距離は大切だと思います。

別居のメリット
・嫁姑の争いがおこりにくい
・プライベートが確保される

寺嫁同居?別居?私の実体験!

お寺ジェンヌは現在、完全同居です。
しかし、数年前までは一部別居でした。
結婚当初は車庫の2階に部屋とトイレを作ってもらい、
台所とお風呂は母屋の物を使いました。

結婚が決まった頃、庫裡(くり:住居部分)が古く、
当時の住職であった義父は建て直すことを考え、
門徒総代さんなどに相談していました。
しかし、義父の母である義祖母の痴呆症が進んでいました。
庫裡(くり:住居部分)を建て直してしまうと、家の配置が変わってしまい、
義祖母が生活できなくなると考え、庫裡の新築を諦め、
離れに部屋を作ることにしました。

でも、今思うと、これが私が離婚しなくて済んだ要因だと思います!
台所とお風呂は母屋の物を使っていましたが、いちいち靴を履いて離れに行くことで
完全なプライベート空間にいけます。
ご門徒さんは離れには来ません。
母屋にお客さんがいても自分に関係ない人なら離れの部屋にいれば全く気になりません。
音が母屋に聞こえることもなかったので自由にしていられました。
だからご飯の片付けが済むとさっさと離れに行き、自分の自分の時間を作っていました。
また、義母も余計なところで私の姿を見ずにいられるのでよかったように思います。
小姑も頻繁に出入りしていたのですが、離れにいると気になりませんでした。

義祖母は私達の結婚後、すぐに亡くなったので私が介護をすることもありませんでした。
私は勤めていたので食事の支度は土日だけ。台所の主権は義母でしたが、
それでも何とかやってきました。

また、何かあれば敷地内なのでお寺の手伝いなどもしやすいです。
子どもを預けやすかったので、夏休みなどは
義父母に子どもの面倒を見てもらっていました。

現在は義父が亡くなり、庫裡(くり)がだいぶ痛んでいたので
数年前に改築していただきました。
それを機に完全同居になっていますが、義母も年なので
台所の実権は私です。
既に寺嫁歴も長くなったので義母の嫌なところも
受け流したりできるようになりました。
とはいえ、「こん畜生!」と思うことは多々ありますけどね。
お互い様です。

寺嫁の結婚が継続されるためにはいろいろ要因はありますが、
同居か別居かは結構重要な問題です。
私のオススメは中間とも言える「離れ」別居です。

 

寺嫁の嫁姑問題、秘訣はプライベートの確保?

話を寺嫁のお友達との会話に戻しますが、
彼女が言っていたのは、寺嫁がうまく生活する秘訣は「離れ」。
距離も近いけど、一度外に出ることで完全にプライベートを確保できることが
大事なんだと思うって言っていました。
確かに。私自身も、自分はそうだったと実感しています。

同じ建物内で生活しているとどうしても相手の様子が気になってしまいます。
見たくないことが目につき、聞きたくないことが耳に入ります。
ましてや嫁姑なのでなおさら気になります。
しかし、大事なのはプライベートの確保だと思ってをます。
それなりの覚悟をして寺嫁になったのだから
自分の思うような関わりができるといいですよね!

寺嫁さんを迎える予定のあるお寺さんは、
もし敷地があれば「離れ」をお考えになってみてはいかがでしょうか?
寺嫁さんにとっても、お姑さんにとっても精神衛生上、とてもよいと思います。

いかがでしたか?
今日は「寺嫁は同居しないといけない?別居は?私の実体験!!」
せっかく寺嫁になったのなら、添い遂げて欲しいので参考にしていただけると
有り難いです。

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お読みいただきありがとうございました。
南無阿弥陀仏

コメント

  1. 多田公美子 より:

    副住職さんとの お見合いを、させて頂きましたが、こちらから
    お断りしてしまいました。親子共に、お寺様が由緒ある有名なお寺で、怖気付いてしまって。今思い返せば、娘にとっては規模別にして、ピッタリな嫁ぎ先だったと思います。残念でなりません。

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