こんにちは!お寺ジェンヌです。
お寺には動物の彫刻や絵がたくさんあります。
うちのお寺も獅子の欄間や本堂の玄関に龍の彫り物があります。
うちのお寺の本山、西本願寺にもたくさんの動物がいます。
一番わかりやすいのは国宝の唐門です。
ほかにも境内には動物がたくさん!
修学旅行などで西本願寺を訪れた際には
探して欲しいです!
今日は西本願寺の見どころを動物を切り口に調べてみました。
西本願寺の国宝、唐門は動物がいっぱい!
西本願寺には国宝の「唐門(からもん)」があります。
根の中央部分が膨らんだ唐破風(からはふ)のかたちとなっているため、
「唐門」と呼ばれているそうです。
一般の参拝者のための門ではなく、
迎賓館のような役割の「書院(しょいん)」の正門だそうです。
桃山時代のものと推測され、伏見城の遺構(いこう)ともいわれていて
国宝の指定を受けているそうです。
豪華絢爛な門で装飾が素晴らしく、1日中眺めていても飽きないので
別名「日暮門(ひぐらしもん)」とも呼ばれています。
2021年9月に3年4ヶ月に及んだ修復工事が終了しました。
この門にたくさんの動物がいます。
屋根の下には空想上の鳥、鳳凰(ほうおう)の彫刻。
門には極彩色の空想上の動物である空想上の動物
麒麟・鳳凰のほか獅子、孔雀、虎、豹など。
そして8頭の唐獅子が彫刻されていますが、
かっこいい唐獅子、ちょっとコミカルな表情の唐獅子と
表情、ポーズが全て違っています。
門の両側の扉受けにも凝った透かし彫りがあります。
内側は中国の故事「許由と巣父(きょゆうとそほう)」が彫刻されています。
その側は出世譚(しゅっせたん)
「張良と黄石公(ちょうりょうとこうせきこうう)」が彫刻されています。
「許由と巣父(きょゆうとそほう)」には人と牛が、
「張良と黄石公(ちょうりょうとこうせきこうう)」には
人、馬、龍が彫刻されています。
本当に見ていて飽きない門です。
私はこんなきれいな門が外にあるなんて、
なんて贅沢なって思ってしまいます。
唐門の前に立ってお気に入りの動物を探してみてはいかがですか。
書院には動物の名前がつけられている!
西本願寺の書院は、桃山時代の豪壮華麗な書院造の様式の
代表的なものだそうです。
座敷飾(床、違棚、帳台構、付書院)を完備し、
金碧障壁画や彫刻で飾られています。
この書院に装飾のために絵などに描かれている
動物の名前がつけられています。
対面所:鴻の間(こうのま)
西本願寺の書院では一番規模の大きい広間です。
対面所と言われる訳は、
ご門主との対面に使われたからだそうです。
上段正面の欄間(らんま)に雲間を飛ぶ
鴻(こう)の透かし彫りがあることから
「鴻の間(こうのま)」とも呼ばれています。
鴻(こう)とはコウノトリのことです。
国宝に指定されています。
雀の間(すずめのま)
対面所の西にある小室です。
金地著色(きんじちゃくしょく)の竹雀図(ちくじゃくず)の障壁画が描かれています。
金地を作ってその上に竹と雀が描かれているんですね。
雀がかわいらしく描かれています。
国宝に指定されています。
雁の間(がんのま)
障壁(しょうへき:ふすまやかべ)に金碧の
群雁図(ぐんがんず:雁の群れ)が描かれているところから
「雁の間」と呼ばれています。
隣の菊の間との境にある欄間(らんま)に飛んでいる
雁の透し彫りがありますが
菊の間の障壁に描かれた月が見えるので
月をバックに飛ぶ構図になっています。
とても凝った作りになっています。
国宝に指定されています。
白書院三の間:孔雀の間
白書院は対面所(鴻の間:こうのま)の大広間に対して
小広間とも呼ばれたところで、
ご門主の対面の儀式や賓客の接待などに使われたそうです。
白書院は二十四畳敷の一の間を主室とし、
二の間、三の間と三室が一列に並んでいます。
この三の間が「孔雀の間(くじゃくのま)」と呼ばれています。
「孔雀の間(くじゃくのま)」には樹木と孔雀を中心とした
金碧花鳥図が描かれています。
見事に羽根を広げた孔雀や、白い孔雀が生きているようです。
この三の間は、室内能舞台にもなるそうです。
国宝に指定されています。
虎の間(とらのま)
書院「虎の間(とらのま)」。
障壁に「竹林群虎図」が描かれています。
加藤清正が朝鮮出兵した時に虎退治へ行き、
捕らえた虎の毛皮を人に着させて描かれたと言われているそうです。
また、中には虎の縞模様ではなく、丸い模様の豹が描かれています。
昔の人は、豹を虎のメスだと思っていたそうで、
つがいとして虎と豹を一緒に描いていたようです。
2012年の親鸞聖人七百五十回大遠忌法要を機に
デジタル撮影を分析して、
復元模写画の制作事業を行いました。
重要文化財に指定されています。
迫力ある虎の絵なのですが、どことなく猫にも似ています。
描かれた当時は虎が日本にはいなかったので
猫からイメージして描かれたらしいからだそうです。
私は「雀の間」のふすまに描かれている雀が本当に群れで飛んでいるようで
好きです。
「虎の間」の座っている虎と豹もなんだか人間の夫婦のように見えて
微笑ましいと思います。
残念ながら書院は普段非公開になっています。
西本願寺の埋め木(うめき)にも動物いる!
西本願寺にある世界文化遺産・国宝、御影堂(ごえいどう)、阿弥陀堂(あみだどう)の縁側や廊下にはたくさんの埋め木(うめき)があります。
埋め木とは木材についた深い傷、抜け節などの補修穴や誤ってあけた穴を
埋める木片のことだそうです。
御影堂(ごえいどう)も阿弥陀堂(あみだどう)も
長年の間に出来てしまった亀裂や穴の補修に「埋め木」が行われています。
この埋め木の形に大工さんの工夫と遊び心が感じられます。
埋め木には「ゾウ」「魚」「小鳥」「くじら」「鷹」などの動物の形があります。
ほかにハート、三角、勾玉、などのかたちのもの
徳利、お椀のような器のかたちのもの
富士山、なす(先程紹介した鷹とあわせて 一富士 二鷹 三茄子 です。)など
楽しい埋め木が隠れています。
西本願寺は拝観料無料で御影堂、阿弥陀堂は誰でお参りすることができます。
お参りした後に縁側に出て埋め木を探すのも楽しそうです。
私も何回か西本願寺を訪れたことがありますが、
ゆっくり埋め木を探したことはありません。
次回本願寺にお参りをする際は埋め木を差ふぁしてみたです。
西本願寺にはほかにも!猫、龍、これは動物?探してみて!
唐門、書院、埋め木以外にもご紹介します。
八方睨みの猫(はっぽうにらみのねこ)
西本願寺には不思議な猫がいます。
書院の東狭屋の間(ひがしさやのま)の天井には、
様々な形の書物が描かれています。
その中に、巻物が描かれていますが、その巻物には
1匹だけ猫が描かれています。
大事な書物をねずみがかじらないように睨みをきかせています。
この猫は、どこから見ても目が合うことから、
「八方睨みの猫(はっぽうにらみのねこ)」と呼ばれています
手水舎(ちょうずや)の龍(重要文化財)
西本願寺の手水舎(ちょうずや)には龍がいます。
水の注ぎ口の役割を果たしていて口から水が流れています。
龍は全身が作られています。
本願寺の手水舎は神社のように
参拝前に身も心も清めるために手水舎があるのではありません。
各地から歩いてお参りに来ていた時代に
足が汚れたままだとお堂が傷んでしまわないように
足を洗うために作られたのだそうです。
天水受けの下の天邪鬼(あまのじゃく)
動物とは言えないのですが、
変わったものがいるのでご紹介します。
西本願寺の御影堂の左右2ヶ所ににある天水受けの下に
天邪鬼(あまのじゃく)がいます。
天水受けの四方四隅に下に4人ずつ
計8人の天邪鬼が支えています。
御影堂が再建された1636年からずっと
天水受けを支え続けているそうです。
ほぼ2頭身の姿が特徴で、姿はまちまちですが
愛嬌があります。
ほかにも至るとことにいろいろな動物がいます。
阿弥陀堂門の柱の保護を兼ねた
荘厳装飾金具に龍がいます。
阿弥陀堂前の灯籠には
屋根のうねりに龍と
台に6匹の獅子
御影堂前の灯籠の台には12匹の獅子がいます。
御影堂の屋根に
たくさんの獅子たち。
そして屋根の下には左右2匹の鹿にはさまれた獅子
阿弥陀堂と御影堂をつなぐ廊下の上にある
金燈籠を見上げてみると丸い龍をがいてこちらを見ています。
ほかにもいろんなところに動物がいます。
お寺というと難しいところとか、ちゃんとしないとって
思う方もいらっしゃるかもしれませんが
こんな風に動物をきっかけに仏教に触れてみるのも
おもしろいと私は思います。
ぜひ、西本願寺を訪れたとき動物もみてみてくださいね.
そして、お寺には何らかの動物がいます。
お近くのお寺やお手次寺も動物がいると思います。
ぜひ、たずねてみてください。
こんな記事もあります。↓
お読みいただきありがとうございます。
南無阿弥陀仏
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